栗林公園(栗林荘)で何をしたのか

茶事をする

大茶屋(掬月亭)の他にも複数の茶室がありました。

詩歌をつくる

歌会の会場にもなり、詩歌の題にもなりました。栗林公園を詠んだ漢詩集「栗林二十詠」があります。

舟遊びをする

南湖・北湖・西湖で舟遊びができるよう、船着場がありました。

涼をとる

舟や水辺で涼むほか、穴蔵のような石の部屋がありました。


鴨をとる

今群鴨池と呼ばれているところは鴨猟の場所でした。

モノをつくる

庭で焼き物を作らせることは、「御庭焼き」という言葉があるくらい一般的でした。高松の御庭焼きは「利平焼き」です。

鍛錬をする

講武謝は弓や馬の練習をしたところです。ほかに約90mの馬場(↑)もありました。

月を見る

掬月亭の「掬月の間」は、月を見る用途に合わせてデザインされています。


植物を育てる

かつては薬園で薬草の栽培方法を研究していました。

また、梅園・みかん園もありました。

飲食をする

江戸時代には掬月亭の北に厨房がありました。


文献に見る栗林荘の利用

調査途中です。

1. 『栗林荘記』より

利用の記録ではなく庭の案内であり、「○○した」ではなく「○○するのによい」「○○したい気がする」というところでしょう。

 

芙渠花を発するの時、軽舸を其の間に舵して、以て呉喩越艶を唱えて乃ち遊ぶべし。[芙蓉沼]

鹿鳴、結縷を地に敷き、以て座臥すべし[鹿鳴原]

月夜、琴酒を携え,舟を華表に繋げば、乃ち 湖山共に響く。[南湖・天女嶋]

梅林・橘園、共に芙蓉池上に在り。秋実口に甘しと雖も、百花の目を説ばしむるに若かず[梅林・橘園]

 

2. 『栗林二十詠』より

これも利用の記録ではなく、イメージを詠んだものと思われます。

湖上清風来たる 細雨夜来歇 此の高樓中を愛す 坐して東山の月を掬す  [掬月亭]

晴日ヨウヨウの鹿 平原春草新た 笙を吹き復た瑟を鼓し 以て嘉賓と燕(の)むべし [鹿鳴原](ヨウはくちへんに幼)