香川にあるもう１つの松の庭園：中津万象園

栗林公園に興味がある人の中には、松好きの人もいるでしょう。

松といえば、香川県にもう１つ、松の庭園があるのをご存じでしょうか。

それは香川県丸亀市にある中津万象園（なかづばんしょうえん）。その松は

1983年に社団法人日本の松の緑を守る会が発表した「日本の名松100選」にも選ばれています。

栗林公園からは25㎞程西にありそんなに近くはないのですが、松つながりでご紹介します。

現在は地元企業が所有・管理していますが、中津万象園はもともと江戸時代の大名庭園でした。

江戸時代の途中から最後まで、讃岐国（現在の香川県）の東部を松平家、西部を京極家が治めていましたが、

その京極家の大名庭園が中津万象園です

園内にはこのように多数の松があります。写真奥の方には上に伸びた松が、その手前には低く仕立てた松が見えています。

特に目を引くのが「千代の傘松」（または「大傘松」）と名付けられた大きな松です。直径15mの松で、傘のような独特の形に仕立てられています。この松はウツクシマツという変種で、根元近くから幹が枝分かれして放射状に伸びているのが特徴です。写真奥にある普通の松と比べると樹形の違いがよくわかるでしょう。

ちなみに京極家の先祖が住んでいた近江国（現在の滋賀県）はウツクシマツの産地です。

この松は万象園のメインの建物の前にあります。建物内から見ると松が窓いっぱいに広がってその大きさを感じることができます。

普段は建物に入れませんが、茶席が設けられている日は建物に入ることができます（別途お茶の代金がかかります）。

千代の傘松以外にも、万象園にはたくさんの松があります。

いかがでしたか。

松好きの方はぜひ、中津万象園にも行くことをお勧めします

【中津万象園】