栗林公園に興味がある人の中には、松好きの人もいるでしょう。 松といえば、香川県にもう1つ、松の庭園があるのをご存じでしょうか。 それは香川県丸亀市にある中津万象園(なかづばんしょうえん)。その松は 1983年に社団法人日本の松の緑を守る会が発表した「日本の名松100選」にも選ばれています。...
栗林公園を含む回遊式庭園というグループには、複雑な地形、変化する景色、見え隠れといったイメージがある。ではこのようなイメージは江戸時代からあったのだろうか?変化、多様性、見え隠れに関係ありそうな記述を『栗林荘記』から拾ってみる。 『栗林荘記』の記載順に従い、まずは北門から入って園内を巡るルートに沿って説明する。...
数年前栗林公園へ行ったときボランティアガイドの方から聞いたのだが、南湖の周りに各季節に対応したゾーンがあるという。そのことが記憶にあったので、『栗林荘記』のそれらしい記述が目に留まった。以下、『栗林荘記』に登場する順に紹介する。...
『栗林荘記』には庭園の利用について分かるような記述も少しある。そのような記述を拾ってみた。 1. 「亭の南は即ち鹿鳴、結褸地に敷きて、以て座臥すべし」 鹿鳴原(西湖沿いにある芝生の場所)についての記述。亭とは戛玉亭のこと。結縷は結縷草 (コウライシバ) のこと。座ったり横になったりできると書かれている...
『栗林荘記』から読み取れる現状との違いには(1)名前の違い(2)現在は無くなったものがある。 (1) 名前の違い 『栗林荘記』に書かれた園内名所の名前は全体的に漢文調になっている。以前から名前があったところも、漢文調に直されている。...
『栗林荘記』は江戸時代に書かれた栗林荘 (栗林公園の前身) の記録で、公式ガイドブックのようなものと説明される。当時の藩主松平頼恭 (まつだいら よりたか) の命により1745年に書かれた。この1745年という年は、大名庭園としての栗林荘の完成年とされる。この直前にやはり頼恭の命で栗林荘の改修・追加工事があり、園内名所の名前のつけ直しがあった。...
重森三玲の『日本庭園史大系』にも近代の庭として収録された庭。 設計は丹下設計事務所であり、県庁の建物とセットで設計された。 栗林公園から徒歩15分、車なら5分。
披雲閣庭園 (香川県高松市玉藻町2-1) は玉藻公園 (もとの高松城)にある日本庭園。この庭園を造ったのは高松松平家第12代当主の松平賴壽。栗林公園(の前身栗林荘)を造った高松松松平家の子孫です。庭石は大ぶりの花崗岩(地元産の庵治石)が多く、灯篭や手水鉢もまた花崗岩製の大きなものです。ソテツや仕立松もあり、要素の面では大名庭園そのもの。...